これからの福祉業界

障がい福祉業界の課題

障がい福祉業界の課題を抽出すると、高齢化による需要の高まりとそれに伴う人材確保の問題、重度知的障がい者に対する包括的な地域支援の必要性といったテーマが見えてきます。

知的に障がいのある方(利用者)の高齢化

知的障がいがある方は健常者に比べ老化が訪れる年齢が早く、老化のスピードも速いと言われています。認知症の発症も早く、一般的に70代から発症することが多いのに対し、知的障がいがある方は50代から発症するケースが多くなっています。ダウン症の人の中には30代から認知症になる方もいます。数年前まで元気に走っていた方が、歩行器を使用しなければ歩けなくなってしまい、やがては車椅子での生活を余儀なくされてしまうケースや、大きな口を開けて豪快に食事をしていた方が、むせるようになり、食事を柔らかい物に変更しても誤嚥による肺炎を発症し、食事を諦めて胃ろう等で栄養を摂るようになるケースは珍しくありません。

朋友会の課題解決の方向性

老化のスピードが速いということは、支援をする職員もそのスピードに合わせ支援方法を変えていかなければならないということです。老化を見誤って同じ支援方法を続けていると、転倒や誤嚥といった事故につながります。朋友会では、「未来を見据えた支援」の体制を整えるために、職員の介護技術向上のための資格取得支援、高齢で知的障がいのある人のための施設展開、看取りに対する環境づくりを積極的に行っていきます。

重度知的障がい者に対する地域支援

少し前までは、重度知的障がい者の方は、入所施設を選ぶしか選択肢がなく、サービスを自分で選ぶということは出来ませんでした。しかし近年では、重度障がい者等包括支援というサービスが受けられるようになりました。これは常に介護を必要とする方のなかでも、特に介護の必要度が高い方に対して、居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、生活介護、短期入所などのサービスを包括的に受けられるというものです。
これを提供する側から見ると、様々なサービスを組み合わせて手厚く提供することにより、たとえ最重度の障がいのある方でも、安心して地域での生活が続けられるように支援することができるのです。

朋友会の問題解決の方向性

こうした重度の障がいがある人でも、地域の中で、自らの選択においてその方らしく生活できる社会の実現を目指そうという国の指針を、朋友会では「生活介護事業所」や「日中サービス支援型グループホーム」などの施設を常陸太田地域に展開することで、その一翼を担います。将来的には、拠点としているこの常陸太田市を、福祉の地方都市モデルになることを目指しています。それを実現するには、一緒に働いてくれる仲間が必要です。興味を持たれた方は、お気軽にお問い合わせください!